■ジャグリングボール
トスジャグリングボールでよく使われるのは、ロシアンボールとビーンバッグである。
(他にもたくさんの種類のボールがあるので興味があれば調べてほしい。)
ロシアンボールは、プラスチックのボールに砂を入れたものであり、ビーンバッグは西洋お手玉である。
ビーンバッグは球状で、日本のお手玉よりも中身が詰まっている。
どちらも手作り可能だが、ここではビーンバッグより簡単なロシアンボールの作り方を紹介する。
最初に、完成したものを以下に示す。
次に、必要な物を以下に示す。
・カラーボール
・グルーガンとグルースティック(ホットボンドとも言う)(図2中央右の青色の道具)
・砂(図2には載っていない)
・漏斗
・ビニルテープ
・カッター(ハサミでも良い)(図2には載っていない)
次に、上の道具についての説明を以下で述べる。
面倒であったら「■製作」まで飛ばしても良い。
■カラーボール
カラーボールは子供遊具のプールボール等に使われるボールである。
100円均一等で入手できるポリエチレン製のカラーボールが良い、必要分用意されたし。
塩化ビニル製のカラーボールは砂を入れる際、穴を空けるとしぼんでしまい、ロシアンボールの製作が困難であるので、ここでは扱わない。
以下のサイズは、全て直径の大きさである。
サイズに関しては、100円均一で見かけられる60mmサイズ、ボーリング遊具、野球遊具等にセットで販売されている70mmサイズ、おもちゃ屋で見かけられるプールボール用の80mmサイズが一般的である。
経験則から、手が小さい人は60mm、70mmサイズが推奨される。
又、手が大きい人は70mm、80mmサイズが推奨される。
なので、60mm以下、80mm以上の大きさではジャグリングには不向きであると思われる。
しかし、ステージでは大きい方が映えるし、ポケットに入れる時には小さい方が良いこともあるので、最適な大きさは用途による。
更に、購入したばかりのカラーボールは表面に傷がないので摩擦が少なく、滑りやすい。
使用し、落としたりしているうちに傷が付き、滑り難くなるが、紙やすり等で初めから傷を付けておくのも良い。
図2のカラーボールは60mmの100円均一で購入したものであり、図1はそれを用いて製作した60mmのロシアンボールである。
■グルーガン
グルーガンは100円均一で、100円~500円程度、工具コーナー等で購入可能である。
店舗によっては置いていない場合もある。又、ホームセンターでも入手できる。
ホームセンター等にあるグルーガンは1000円~1万円程度で購入できる。
ロシアンボールの製作では100円均一で手に入る安価なもので十分である。
グルーガンの操作は、以下である。
①グルーガンにグルースティック(図2の黒色の棒状のもの)を挿入する。
②グルーガンのトリガー(図2のグルーガンのオレンジ色の部分)を引き、グルースティックを押し出す。
③グルーガン内部で加熱されたグルースティックが、溶けた状態(一般的な接着剤の様な状態)で先端(銀色の円錐状の部分)から出てくる。
④溶け出たグルースティックを用いて接着する。(ロシアンボールの製作では、穴を空けたカラーボールに、穴から砂を入れ、その後、穴を閉じる為に使用する。)
又、グルーガンの先端は高熱なので、先端をカラーボールに押し当てることで、穴を空けることもできる。(先端が高熱にならないものもあるかもしれないので、その場合には下の道具を用いる。)
穴を空けるには、キリやカッターを用いても良い。
穴を空ける時は、綺麗に仕上げたい時は穴の大きさを0.5mm程度、見た目を気にしないのなら0.5mm以上から0.9mm程度での大きさの穴を空ければ良い。
このとき、穴を大きくしすぎると、グルースティックで埋めるのが難しくなるので、大きくしすぎない方が良い。
■グルースティック
グルースティックは、グルーガンに挿入、加熱し、接着剤として使う。
グルースティックも100円均一等で購入可能である。
店舗内のグルーガンの近くに置いてあると思われる。
透明、白、黒、赤~紫まで各種揃っている。
砂を入れたカラーボールの穴を埋める為に用いる。
であるので、ロシアンボールの仕上がりを綺麗にしたい場合は、あまり目立たない色、透明、白を購入すると好い。
■砂
砂は、100円均一、ホームセンター等で入手できる、又、自分で採取してきても良いだろう。なるべく細かい物が良い。
一つのボールにつき100g程度の砂を使うので、作るボールの数だけ砂を用意して欲しい。
砂は、投げやすい重さにする役割と、ボールを投げた時に、砂がボールの内表面に広がり、重心を保つ役割がある。
であるので、水や石等を入れて重さを調節した場合では、内部で重しが移動して、重心が偏るので、放射したボールの軌道がブレてしまう。
良いジャグリングボールは、投げやすくキャッチしやすいボールである。
つまり、投げた時にブレず、キャッチする時に跳ねない、更に、投げ続けても腕が疲れにくい程度の重さのボールである。
(キャッチするときの滑りにくさも必要だが、滑り難くする方法は前述した。)
経験則から、使いやすいボールの重さは100g程度である。
個人差があるので、作る過程に於いて、持ち上げた感覚で重さを調節すると良いだろう。
腕力をつける目的で、200gや300g、500gのボールを使う人も居る。
■漏斗(ろうと)
カラーボールに砂を入れる時に使う。
無ければ紙を丸めたものでも良い。
図2には紙を丸め、テープで留めた物を載せている。
カラーボールに空けた穴と、砂の大きさを考慮し漏斗を選ばないと、砂をカラーボールに入れるときに、砂が漏斗に詰まる場合があるので留意されたし。
又、漏斗でなくても紙を半分に折った物を使ったり、砂を直接注いだりしても良い。
■ビニルテープ
何でも良い。
ジャグリングボールにビニルテープを巻きつけて、補強する時に使う。
グルーガンで閉じた穴から砂が漏れ出るのを防ぐ、又カラーボールが割れるのを防ぐ為に用いる。
■カッター(ハサミでも良い)
何でも良い。
穴を空けない場合、カッターで切り込みを入れ、そこから砂を入れても良い。
カッターで切り込みを入れて、ビニルテープで穴を塞ぐ、簡単な作り方もあるが、すぐに砂が漏れ出てくるので推奨できない。
カッターで切り込みを入れ、切り込みから砂を入れ作成した場合、切り込みのグルーガンでの接着は、穴の接着より難しくなる。
カッターで切り込みをいれて製作する方法は扱わない。
又、ビニルテープを切るときに使う。
■製作
(1)グルーガンをコンセントに繋ぎ、加熱する。
このとき、グルーガンの先端及び、溶け出たグルースティックは高熱なので注意されたし。
(2)加熱したグルーガンの先端を、カラーボールの継ぎ目のどこかに当て、一箇所、穴を空ける。
このとき、穴の大きさは5mm~9mm程度にする。(感覚で良い。)
(3)穴に漏斗を差込み、砂を漏斗に注ぐ。
このとき、砂は100g程度入れるのを推奨するが、好みで変えるのが良い。
(4)グルーガンを用いて、穴を埋める。
このとき、溶けたグルースティックが穴から、ボールの中に落ちたり、うまく穴を埋められなかったりするが、慣れるしかない。
穴の中に溶けたグルースティックが落ちそうな時は、ボールを少し潰して、グルースティックの落下と内部圧力とで均衡を保つようにすると良い。慣れである。
以下は飛ばしても良い。
(5)グルーガンの先端やカッターを用いて接着部分を整える。
このとき、穴を埋めた後にはみ出た部分をカッターで切り取ったり、グルーガンの先端の幅の広い部分で溶かしたりして、綺麗に仕上げても良い。
(6)ビニルテープを巻いて補強する。
このとき、継ぎ目を覆う様にテープを巻く。二周ぐらいすると良い。
以上でボールの製作は終了である。
ジャグリングボールは練習量に比例して消耗していくものである。
であるから、硬い地面は避け、芝生で練習する等の工夫も良いと思われる。
又、壊れても良い様に一度にたくさん作っておくのも良い。