敗北

今日、某ゲームに登場する占い師のキャラクターに、なんかの逆位置がでたから悪いことが起きるといった内容の発言を受けた。まさかと思いつつ今日もサークルに向かう。私はヒトデに対して思いをはせつつ家を出る。気付くと目の前には正門。移動中の記憶はない。私は思った。「何かが足りない…。」この時、私の思考は一時にして自らの元に帰ってきた。鞄が無い…。 そう、この時の私は鞄を持たず、右手に傘、背中に道具、長袖ジーパン、左手ヒトデ。とても堪えられそうにない状況である。流石にこの時の私は焦っていた。来た道を引き返して鞄を取りに帰ろうか、それともこのままサークルに向かおうか、いっそ野山に羽ばたく鳥にでもなってしまおうか…。私は歩みを止め、暫し静寂と自責の中に身を置き、自らの進むべき道を模索した。答えは直ぐに見つかった。私は、進行方向を90°左に向け、唇を噛みしめながら来た道とは異なる道を進み、鞄を持って再びサークルに向かったのであった…。

 

                             Mithrodia clavigera