去年の四月、回遊副部長(当時)名義で部員芸名必称義務令が発令された。これは、当クラブ部員はその活動に際し須らく活動名を名乗るべし、という趣旨のものである。この副部長令は、現在では、部員に対し活動名の使用を推奨すると言う形で運用されている。
芸名を名乗るべき理由については、心理学やら芸術論やら言霊信仰やら諱思想やら匿名性保持やら、様々な観点から論証可能であろうが、まあ、誰も読まないだろうからここで書き立てるのは止めにしておく。
今回は、部員の芸名、及び尊称等につきそれらを構成する語彙を並び立てて解説を添え、その意味を述べてみようかと思う。芸名・尊称等については今までの記録、つまり部内文書関係書類、及びこのブログ等に認められるもの、及び私の記憶にあるものを能る限り網羅し尽くすつもりだが、漏れや解釈の誤りがあるかもしれないのでその場合はコメントで指摘願う事にする。
・楸(ひさぎ)
未詳。古歌に見える植物名であり、梓と概ね同義である。梓といえば人口に膾炙した語彙であるが、これが現代のどの植物に比定されるかは諸説紛々として未だ確定に至っていない。ヒサギとかアズサという名前の植物は無いのである。ある説ではミズメ、別の説ではアカメガシワ、また別の説ではキササゲであるとされる。なお、漢名としての梓はトウキササゲのことである。
この木で作った弓は梓弓と呼ばれ、鳴弦などの儀式に用いられる。
花言葉は「夢心地(キササゲ)」「澄んだ心(アカメガシワ)」「忠実(同)」「繊細(同)」(ミズメには花言葉が無い)。
用例:「ぬばたまの夜のふけゆけば楸生ふる清き河原に千鳥しば鳴く」(万葉集・九二五)
・夜(よる)
日の入りから日の出までの時間帯。
暗闇・普通は寝ている時間帯などの性質から、①放逸と遊蕩 ②犯罪と悪徳などのイメージを与えられる。
・帝王(ていおう)
帝国や王国など、君主国の元首。転じて、ある分野・社会において非常に大きい権力・支配力を持つ人。
・神(かみ)
宗教信仰の対象。原始宗教においては人為を超えた力・作用を指し、高度宗教ではそれら超越的力を有する人格的存在とされる。神秘主義的宗教においては、神を存在ではなくその前段階、存在の根拠或いは無として捉える傾向も見られる。
日本語の神という語は、漢字の「神」(シン。稲妻の意)に日本語の「かみ」(上と同義)を当てて作られたもので、各種の観念が複合され、内容も複雑である。神道においては汎神論的な神、アニミズムの信仰対象たる精霊も神であるし、血族集団の性格を反映した権威的象徴、即ち氏神も同じく神である。この国においては、信仰する者が存在するのであれば何者でも神たり得る。
・兄さん(にいさん/あにさん)
一、兄を敬って言う語。
二、若い男性を親しみをこめて呼ぶ語。
三、(「あにさん」と訓む場合)芸人や職人などが先輩を敬って言う語。
・ブラック
一、黒。
二、(複合語の形で用いる場合)暗黒の、正体不明の、不正な、等の意。
三、砂糖・ミルク・クリームなどを入れないこと、また、入れていないもの。
四、黒人。
・ザキ
攻撃呪文の一。体内の血液を凝固させることにより相手を死に至らしめる。この呪文の効果は一般に「即死」と表現されるが、この死に方では即死は難しかろう。場合によっては数分間、苦痛にのたうつ事になるはずである。
ボスには無効。上位モンスターやマシン系・物質系・機械系モンスターにも効果は薄い。逆に獣系・鳥系のモンスターには効果が高く、また、海に登場するモンスターには極めて高い効果を発揮する。
この呪文は敵単体に対し発動される。同系統のザラキは敵グループ、ザラキーマは敵全体を対象とする。
・回遊(かいゆう)
魚類や鯨などが索餌・繁殖などのために、或いは適水温を求めて大規模に移動すること。一年或いは一生を周期として定期的に行われる。ウナギやサケ・マスの産卵回遊はよく知られているが、イワシ・サンマ・カツオの索餌・適温回遊も水産資源的に重要である。
回遊性の無い動物が海流等に運ばれ、本来の分布域ではない水域に運ばれる事がある。こうして運ばれ動物は多くの場合、環境に適合できずに全滅する。この様な移動を死滅回遊と呼ぶ。ただし、死滅回遊は定着に成功した場合は分布域拡大に寄与するため、必ずしも無駄死にではない。
鳥類に於いて見られる同様の移動現象は「渡り」と言う。
本来は回游と表記する。游は泳ぐの意。
・寒蘭(かんらん)
ラン科シュンラン属の地生ラン。紀伊半島・四国・九州などの樹林下に自生する。10月から1月に50cm前後の花茎に5~10個の花を咲かせる。花被片は細く先端が尖るのが特徴。花色は淡緑・黄緑・桃色・紫紅など。筋や斑の入り方が異なる様々な種類がある。品種数は数千にのぼるが、野生種は採集されつくして絶滅寸前。
栽培する場合、冬は寒風を避け日にあて、夏は直射日光の当たらない半日陰に置くようにする。四季を通じてやや乾燥気味に管理し、また肥料焼けを起こしやすい為、与える肥料は最低限に留めなければならない。花言葉は「気品」
・橄欄(かんらん)
一、カンラン科の常緑高木。インドシナ原産。高さ15~20m、幹の直径は1mにもなる。5月頃、葉脇に集散花序を生じ、3弁の白い小花をつける。2.5~3cmの核果は緑色又は淡黄色に熟し、香気と酸味を呈する。生食の他、蜜漬けや塩漬けにする。熱帯各地で栽培される。
二、本来は誤用であるが、オリーブの事。モクセイ科の常緑小高木。地中海沿岸原産。世界各地の温暖乾燥地域で栽培される。本邦では瀬戸内海の小豆島が産地として有名。高さ7~10m。夏秋の頃に、モクセイに似た芳香のある黄白色の小花を咲かせる。果実は長さ2~3cmの楕円体状。紫黒色に熟する。未熟の果実は塩漬けにして食べる。また、熟した果実は質量割合で15~30パーセントの油分を含むため、これからオリーブ油が搾られる。この油は食用油のほか化粧用の香油、石鹸原料、薬用として用いる。また、木材としては木目が優れるため細工用に用いる。平和のシンボルとして国連旗の意匠に用いられている事でも知られる。花言葉は「平和」「知恵」
・中村屋(なかむらや)
一、歌舞伎俳優中村勘三郎の屋号。初世以来座元を務めてきた中村座にちなむもの。
二、和菓子の老舗として知られる総合食品会社。1901年、相馬愛蔵が本郷・東大正門前にパン製造・販売中村屋を創業。1923年、株式会社に改組。1927年、中華饅頭を販売開始。これが現在の肉まんや餡まんなどの中華まんの原型である。
和菓子やパン、チョコレートその他の食品を製造・販売するほか、レストランやコンビニを併営。戦後、日本で初めて食パンのオートメーション設備を輸入し、パンの大量生産を開始した事で有名。近年ではレトルト食品や食材市場にも積極的に参入。
本社東京。資本金74億円、連結売上高404億円、従業員数925名。東証一部上場。
・藤原(ふじわら)
日本の氏姓の一。源氏・平氏・橘氏と並ぶ大族の一つ。藤氏と略されることもある。地名に由来する姓である。神別氏族であり、中臣氏から分かれる。中臣連鎌足が669年に藤原の姓(せい)を賜った事に始まる。これ以降千有余年にわたり朝廷の中枢にあり続ける。
684年、八色の姓制定により朝臣の姓(かばね)を賜る。次いで698年、詔により、鎌足の次男・不比等の直系だけが藤原姓を許され、他の一族は中臣氏に復する。不比等の子らにより北家・式家・京家・南家の藤原4家が成立。始め南家が伸長するが、恵美押勝の乱により失脚。変わって式家が台頭するも、薬子の変により頓挫。京家はもとより振るわず、結局北家のみが隆盛、藤原氏の主流を占めるに至った。
藤原氏は外戚摂関家として権勢をふるい、いわゆる摂関政治を展開、道長・頼通の頃に全盛期を迎えた。
平安末には摂関家の内部抗争が表面化し、九条家・近衛家として摂関家は二分される。更に鎌倉時代には九条家が九条・二条・一条の3家に、近衛家が近衛・鷹司の2家に分立し、五摂家が成立するに至る。以降は豊臣氏による例外を除いては五摂家から摂政・関白が立てられ、江戸末期に至った。この他五摂家に次ぐ家格の清華家・大臣家・羽林家・名家など上層公家の多くは藤原氏で占められた。また、平安末期以降各地に分散、官名や本拠地名を家名に取り入れた伊藤・佐藤・遠藤・加藤・工藤・内藤・近藤などの支族も多い。各地に割拠した武家にも藤原氏の流れを汲むものが見られ、竜造寺・大友・立花・少弐・姉小路などが著名である。
なお、藤原氏の族人はいずれも家名を名乗り、本姓は形骸化した為、現在「藤原」の苗字を名乗っている人々は藤原氏の直系子孫ではない。
・朝臣(あそん/あそみ)
アサシンではない。「あそん」、「あそみ」、また古い時代は「あっそん」とも読んだ。姓(かばね)の一。684年の八色の姓では第2位。皇別氏族の有力者に与えられたが、後には有力氏族がこれを称した。平安時代には第1位の姓となったが、やがて形骸化。特別に由緒ある家以外の者は全て朝臣を称した。敬称としては、五位以上の人に用いた。その場合、五位は姓名の下に付け「在原業平朝臣」のように、四位は名の下に付けて「信隆朝臣」のように、公卿は姓の下に付けて「藤原朝臣」のように用いたと言う。
・一条(いちじょう)
五摂家の一。鎌倉初期、九条道家の三男・実経が京都一条に居を構えた事に始まる。戦国時代の四国の大名・一条氏はこの流れを汲む家である。
室町時代には兼良や冬良などの学者を輩出。江戸末期までしばしば摂政・関白が立った。明治に入り公爵叙爵。
・中納言(ちゅうなごん/なかのものまうすつかさ)
律令時代の令外官の一。大宝律令制定後増地された職事官。太政官の次官に当たる。水戸黄門の官職として知られる。ただし、彼は正しくは中納言ではなく権中納言である。
705年、大納言4人を2人に減らし、中納言3人を置いた事に始まる。職掌は大納言に準じ天下の万機に与ったが、大臣不在時の代行権は無い。天皇に近侍し奏上・宣下のことを司った。人数は次第に増え、時代により一定しなかった。南北朝期以降は正官は置かれず、専ら権官だけが任じられた。
官位相当は当初正四位上、後、従三位。唐名は黄門。
・四位(よんい/しい)
一、(よんい)上から四番目。
二、(しい)日本の律令時代における位階。正四位上・正四位下・従四位上・従四位下に分かれる。
官位相当制では、正四位上が中務卿・東宮坊皇太子傅、正四位下が中務省以外の省の卿・東宮坊大夫。従四位上が左右大弁・弾正尹・蔵人頭、従四位下が神祇伯・中宮大夫・蔵人頭・修理大夫・近衛中将・検非違使別当である。
・長老(ちょうろう)
一、老年者に対する敬称。特に、経験・徳行ともに優れたものをいう。
二、禅宗における住職の称。
三、原始キリスト教における職制の一。使徒に次いで重要な地位であり、地域教会の指導者を務めた。後の司祭の原型。
四、プロテスタント長老派において、教会代表。信徒の中から民主的に選ばれる。
・ゆきてる
一、(動詞・ラ行五段)摺りガラスや薄紙などに押しつけること。また、形容詞的に用いた場合は、不透明な物の向こうに張り付いたものがぼんやりと透けて見えるさま、または朧がかって見えるさま。
用例:「立山に降り置ける雪の常夏にゆきてる花は神ながらとそ」(私家詩歌詞華誌・夏の巻六・二二)
二、古い時代の技芸の一。上体を不透明な瑠璃板に預け、姿勢・気迫・表情・趣向などの表現を競う。遣唐使が持ち帰った瞑想系身体技法、即ちヨーガなどの修行法が本邦で独自発展を遂げたものが原型とされる。平安時代中葉に若い公家の間で流行。鎌倉時代初期には表現技法が整理・洗練され、代表的な技には早蕨・箒木・空蝉など源氏物語の帖名からとった名前が付けられた。応仁の乱の際に文献資料の大半が焼失、戦国時代の公家の困窮により伝承が途絶える。以降長きにわたりその全貌は未詳とされていたが、近年復興された。
・卿(きょう/けい)
一、大納言・中納言・三位以上の人と四位の参議に対する敬称。
二、省の長官。
三、Lordの訳語。英国の爵位を持つ貴族に対する敬称。
・Mithrodia clavigera
フトトゲヒトデ。腕は細長く、その長さは20cm程に達し、棘状の突起を有する。体色は褐色を基調とし、濃い茶褐色の斑が入る。暖かい海に生息。普段は岩かげに隠れていてあまり目立たない。
・空穂/靫(うつぼ)
うつほ、うつおとも読む。平安時代以降に用いられたへちま型の盛り矢具。矢を入れる容器であり、腰に装着する。古今著聞集にその名がみえ、後三年合戦絵巻に描かれているものが確認できる最古のもである。南北朝~室町頃に塗り空穂が、安土桃山・江戸にかけて土俵空穂が用いられた。
・空穂草(うつぼぐさ)
シソ科の多年草。山野に生え、高さは10~30cm。茎は四角柱状。夏、紫色または白、時に紅色の唇形の花が集まった穂を付ける。この穂が空穂の形に似る為、空穂草の名前がある。花期は短く、夏の間に枯れてしまう。この枯れた花を漢方で夏枯草といい、利尿剤として用いる。タテヤマウツボグサは同属。花言葉は「優しく癒す」
・ケアレスミス
不注意による誤り。凡ミス。注意力が散漫になっていると発生しやすい。重大な事故1件の背後にはケアレスミスなどの小さい事故が29件、さらにその背後では事故に至る寸前の事態が300件発生している(ハインリッヒの法則)。
・猟虎(らっこ)
イタチ科カワウソ亜科ラッコ属の動物。水棲に特化したイタチがカワウソで、海洋生活に特化したカワウソがラッコ。本種のみでラッコ属を構成する。
体長100~130cm、尾長25~37cm。体重はオスが22~45kg、メスが15~32kg。出生体重は1.4~2.3kg。頭から喉・胸にかけて灰色乃至黄白色、それ以外の部分は暗褐色や赤褐色、又は黒。前足は短く、指は分かれない。後ろ足は水かきが発達し鰭状になる。体毛は密生し、空気を蓄える構造になっている。この空気層によって、水中で体温が逃げるのを防ぐ。
昼行性で、基本的には海上で仰向けに浮かんで過ごす。夜間は海面に浮かんだまま昆布にくるまって眠る。アワビ・ウニ・二枚貝・底生魚類などを食べる。石で貝殻を割る行動が有名。昆布の天敵を食べるので、ラッコの生息地では良好な海中林が形成される。
かつては毛皮を目的として乱獲されたが、1911年以降は保護されている。
・キャベツ太郎(きゃべつたろう)
やおきんが1981年から販売している駄菓子。名前でキャベツ太郎を謳ってはいるが、キャベツは入っていない。勿論、太郎も入っていない。キャベツでも太郎でも無い駄菓子、キャベツ太郎。主原料はコーン。ソース味で、全体に青海苔がまぶされている。
・坂上(さかのうえ)
日本の氏姓の一。古代の渡来氏族・東漢氏の傍系。祖先を遡ると後漢の霊帝に行き着くと言う。
叙上の通り東漢氏の傍系であるが、本家の東漢氏は東漢駒のときに崇峻天皇弑逆を実行し没落した。このため、東漢一族の本宗家の地位は坂上氏が継承した。
族人として最も有名なのは、おそらく征夷大将軍・坂上田村麻呂であろう。蝦夷征伐、薬子の変鎮圧などに功のある智勇優れた武将である。このため坂上氏は武名轟く勇者の血族と考えられがちだが、実際は是則、望城らの歌人、明兼、明基らの明法家を出している文化系・芸術系の家でもある。
平野・小島・田村・黒木など、坂上氏から分かれた家が幾つか知られている。また、おじゃる丸は坂上田村麻呂の末裔、という設定である。
・拾い(ひろい)
一、拾う事、また、拾う人
二、(「おひろい」の形で)歩くこと。
三、接頭語的に用いて、「拾った」という意味を表す。
・絵(え)
造形美術の一。何らかの支持材・場所の上に、各種の顔料などによって形象を表現した芸術。自己表現・装飾等を目的としておこなわれる。
表現される場所・支持材による分類(洞窟画、壺絵、イーゼル画など)、表現材料と技法による分類(油彩、水彩、素描、版画など)が行われる。また、主題の選択に関して具象・抽象の別があり、さらに歴史画、神話画、宗教画、風俗画、静物画、抒情的抽象、表現主義的抽象などに分かれる。これらの技法・様式、装飾対象、ジャンルなどは、各時代の内的要請に応じて変化し、先史期から今日に及ぶ最大の形象表現芸術である絵画の歴史を構成している。
・太郎(たろう)
一、長男の事。また転じて、筆頭、最大の物、最強の物などを指す語。
二、太郎冠者。狂言の役で、従者の筆頭である。しばしば主よりも重要な役回りを演じる。
・魔王(まおう)
本来は悪魔や魔物の王、もしくは天魔を指す語であるが、今日の日本に於いてはラスボスとほぼ同義である。
転じて、畏怖や畏敬の対象として、人並み外れた人物に対して称号として用いられる。
そもそもは主人公たる勇者が倒すべき対象の筈だが、最近の魔王は勇者と一緒になって農政改革を行ったり、ファストフード店でバイトに励んだりしているんだそうな。
・祭囃子(まつりばやし)
祭礼の際、神輿に従って、山鉾、山車、屋台、楽車などの上で囃す音楽。笛と太鼓、鉦などで奏する。もともとは神を迎えるための乱声の一種であったと考えられ、江戸時代に入って祭礼が風流化するとともに、祭を賑やかにするという機能を持つようになった。京都の祇園囃子がその原型とされ、各地の祭囃子に多大な影響を与えた。東京の葛西囃子、大阪のだんじり囃子、秋田の飾山囃子などが有名。
・魔女(まじょ)
悪魔と契約し、超自然的方法によって他人に災いを齎す女妖術師。広義の妖術は意図的に災いを齎すものと意図的でないものとを含み、前者を邪術、後者を狭義の妖術と呼ぶ。一般に魔女とは邪術を行使する者を言う。ウィッチを「魔女」と訳した為に女性のみを指す語と思われがちだが、これは男性邪術師も包含する概念である。また、女魔術師と魔女は別物である。いっそのこと「ろくろ首」「雪女」と同じく「魔女」という妖怪種族である、と捉えた方が誤解が少ないかもしれない。
産婆術、薬草術、占術等を行う女性が原像である。彼女らがキリスト教の浸透とともに排除され、悪魔性、反キリスト性を付与されたものが魔女である。中世の魔女裁判は集団ヒステリーの例として知られる。
転じて、現在では一般の伝統、良識から逸脱した生き方をする女性を指して魔女とよび迫害する場合が見られる。
・大(だい)
姓に冠して、他の同姓者と区別する接頭語。父と子なら父、年長者と年少者なら年長者、同年代なら功績の大きい方に付ける。他方には小が付けられる。
用例:大カトー(マルクス・ポルキウス・カトー・ケンソリウス(前234~149)。ローマの政治家。カルタゴが大っ嫌いで、あらゆる演説の最後を『ともあれ、カルタゴは亡ぶべきであると考える次第である』で締めくくっていた事で有名。曾孫のマルクス・ポルキウス・カトー・ウティケンシウスは小カトーと呼ばれる。)
・アッシェンプッテル
『子供と家庭の童話』(グリム兄弟編著)、いわゆるグリム童話に収集されている
ドイツの民話、及びその主人公。「灰被り」と訳される。継母と義姉に虐待される少女が、仙女の助けで舞踏会に出かけ、ガラスの靴が縁で王子と結ばれる話。
この形の話は世界中に分布している。フランスの同様の話はペロー童話に「サンドリヨン」としておさめられている。英語ではシンデレラ。日本にも同型の鉢かづき、糠福米福などが民話として伝わる。
・福寿草(ふくじゅそう)
キンポウゲ科の多年草。東アジア北部に分布。山地の木陰に生える。また、鉢植えとして促成栽培され、正月飾りにも用いられる。野性の物は春、新葉とともに茎頂に黄色の花を単生する。かつては民間薬として強心・利尿剤として用いられたが、現在では毒草として扱われる事が多い。薬として働く量と毒として働く量が近接しているため、素人が薬用に用いるのは危険。花言葉は「回想」「幸福」「悲しい思い出」
・十薬(じゅうやく)
ドクダミの別名。また、ドクダミの花期に全草を乾燥させた生薬。ドクダミはドクダミ科の多年草。アジアの温帯から熱帯にかけて広く分布する。やや湿った日陰を好む。初夏に茎の上部から花穂を出し、淡黄色の小花を穂状に密生する。白い花弁の様なものは総包片。地下茎は横に這い、多数分枝して繁殖する。この地下茎は根絶することが難しく、一度定着したドクダミは滅多なことでは排除できない。また、全草に特有の臭気がある。これらの性質から、最も嫌われる雑草の一つである。
薬草としては用途が多い。毒を矯める、つまり解毒効果のある草だからドクダミ。十種類の効能があるから十薬。利尿、消炎、抗菌、酸化防止などの薬効がある。生葉を揉んで腫れものや虫さされに貼ったり、煎じたものを駆虫薬、整腸薬、解毒薬、利尿剤として利用する。また、ドクダミ茶として用いる。これには動脈硬化予防、アンチエイジングなどの効果がある事が知られている。ドクダミの花言葉は「白い追憶」
・庵(あん/いおり)
一、僧・隠者の住む、草木で作った粗末な家。
二、禅寺に付属する小さな僧坊。
三、住居名・建物名などに添えて、雅号として用いる接尾語。
十薬庵
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