1ディア水平軸の技の中には、1ディア垂直軸や2ディアなどで必ず必要になってくる技が沢山あります。1ディア水平軸は、ディアボロ界への入り口であると同時に、上達の道を照らす灯りとなります。
ここでは、これからディアボロをはじめようと思っている方や、技のバリエーションをもっと増やしたい、もっと上達したいと思っている方のために、一つ一つの技をできるだけわかりやすく説明していきます。もし、ここの説明だけでは今一理解できなかった、もっと詳しい説明が欲しいという方がいらっしゃれば、当ホームページのお問い合わせやBBSフォームにてお気軽にご質問ください。
1ディア水平軸に関しては、楸と回遊が執筆致します。
ディアボロの第一歩、ローリングスタートです。まずは、ディアボロに回転をかけるところから練習していきましょう。ローリングスタートは地面でディアボロを左右に転がし、その勢いを以てディアボロに回転をかけるスタート方法です。
スティックを持ち、ストリングの上にディアボロをのせてください。その状態でディアボロを地面に接地させ、両手を左右に揺らしてください。すると、ディアボロも手の動きに合わせて左右に転がります。右利きの人は、ディアボロを反時計回りに、左利きの人はディアボロを時計回りに回す必要があります。そのため、右利きの人はディアボロが左足の方に転がってきたときに、スティックを軽くひっぱり、ディアボロを持ち上げてください。左利きの人はその逆です(回遊自身が右利きであるため、これ以降、右利きのパターンのみ説明していきます。左利きの人は、その逆をイメージしてください)。
※ポイント
ディアボロを左右に転がすとき、より強く回転をかけようと思って速く左右に手を揺らすと、ディアボロがそれについていくことができずに、スリップしてしまったりします。これは、ディアボロも、転がるときに地面との摩擦力が働いたり、地面のデコボコにつまづいたりするためです。そのため、左右に転がすとき、ディアボロがスリップしない程度のスピードで転がしてあげるのがポイントです。
そして、ディアボロを地面から離し持ち上げたあと、転がりの勢いだけで回転しているディアボロの回転を維持する必要があります。ディアボロは回転が止まると途端に遠心力がなくなり、体勢を維持できなくなります。この回転力を維持するためには、自分の手を動かすしかありません。左手には全く力をかけず、右手のスティックだけ何度も繰り返し引っ張ってみてください。すると、ディアボロに回転力を与えることができます。
※ポイント
回転力を維持させる際、左手を意識的には動かさないようにしましょう。左手には全く力をかけず、右手を引っ張る際の反動で左手が上下に無意識に動くような状態にする必要があります。右手も左手も同じように意識的に動かしてしまうと、ディアボロ自体は反時計回りに回転しているのに、時計回りにも反時計回りにも回転力を与えてしまうことになり、ディアボロは徐々に回転力を失っていきます。
そして、加速です。本格的な加速は次の「ラップ」という作業を以て行いますが、ラップをしない状態でもディアボロを少し加速させることはできます。方法としては大きく2種類。1つには、右手で引っ張る速さをもっと速くする方法があります。より速く、より多く引っ張ることにより、ディアボロの回転を強めることができます。2つには、右手スティックを上下に引っ張るのではなく、左右にひっぱる方法があります。右→左→右の順に引っ張るといいでしょう。そうすると、手の動きに少々遅れる形でディアボロも左右に動きます。上下に引っ張る際よりも、ストリングのより広い範囲をディアボロが動くため、強い回転を与えられます。
ラップは「包むこと」や「巻くこと」という意味を持ちます。その名の通り、ディアボロにストリングを巻き付けることを指します。これは、ディアボロをやっていく上で欠かせないテクニックになりますので、ここでしっかりマスターしましょう。
ラップには大きく2種類あります。右かけと左かけです。それらはさらに、内かけと外かけにわかれます。
説明の便宜上、ストリングの上にのっているディアボロを中心に、それより右側を右ストリング、左側を左ストリングと表現します。右かけとは、右手スティックで反時計回りにディアボロにストリングを巻き付けることを言います。一番多く使用するのは右内かけ(右かけの内かけ)です。これは、左ストリングより手前側で、右ストリングを反時計回りに巻き付けます。「スピードループ」や「チャイニーズアクセラレーション」、「インフィニティ」など、これにより繰り出されるものが多く存在します。これとは別にもう一つ、右外かけ(右かけの外かけ)があります。これは、左ストリングより奥(ディアボロを基準に自分とは反対側)で右ストリングを反時計回りに巻き付けます。右手を左ストリングより前に突き出し、スティックの先を自分の方に向けるようにすれば、できます。「エレベーター」でよく使われるのがこれです。
左かけとは、左手スティックで時計回りにディアボロにストリングを巻き付けることを言います。これにももちろん内かけと外かけがあります。左内かけは、右ストリングより手前で左ストリングを時計回りに巻き付けます。そうすると、勘のいい人はもう気づかれたかと思いますが、結果的に右外かけと同じ状態になります。つまりは右外かけを使うか、左内かけを使うかは、人それぞれなのです。また、左外かけは右ストリングより奥で左ストリングを時計回りに巻き付けます。これは、右内かけと同じ状態になります。
ラップについてわかっていただけたでしょうか。練習し始めのころは、ディアボロにストリングを一回巻き付けたところで、絡まってしまうことが多々あります。それもそのはずで、ディアボロは回転していますので、ストリングが絡まってしまうのは当然といえば当然なのです。絡まらないようにするには、右手スティックと左手スティックを前後に少し離したりして、ストリング同士の摩擦等をできるだけ少なくするといいでしょう。慣れてくると、だんだん絡まることも少なくなってきます。これさえできれば様々な技にとりかかれるので、根気強く頑張りましょう。
ラップはもうできるようになりましたかね?ラップができるようになったら、次はラップ状態での加速です。大きく2種類あります。一つはスピードループ、もう一つはチャイニーズアクセラレーション。ここではまずスピードループから説明していきます。
スピードループはその名のごとく、輪を描くような軌道でディアボロに回転力を与える加速技です。右利きの人の場合、右内かけのラップを以て行うのがやりやすいかと思います。もちろん、それ以外のラップでもできますが、ここでは右内かけをメインに説明していきます。
ローリングスタートなどでディアボロにある程度の回転を与えたら、まず右内かけでラップを行います。ラップをしたら、そのまま右スティックで左斜め下もしくは半円ぎみにディアボロを押し出します。このとき、ディアボロのアクセルに強くストリングがラップされると思います。押し出すと、ディアボロが左スティック付近まで移動します。が、そのディアボロをもう一度右スティックの方まで戻さないといけません。戻し方は簡単で、強くアクセルに絡まっているストリングを緩めてやればいいのです。つまりは、右スティックでディアボロを押し出したら、そのまま右スティックを下方もしくは右斜め下に軽く移動させます。すると、アクセルに絡まっているストリングが緩まり、押し出したときの反動でディアボロが右スティックの方に戻ってきます。あとはこれの繰り返しです。
※ポイント
スピードループをするとき、左手には無理に力を加えないようにしてください。自然な状態で、左スティックをもっている左手は放置です。無理に力を加えると、右スティックの押し出しによる反動の力が分散してしまい、ディアボロに上手く伝わらなくなってしまいます。ただ、スピードループも慣れてくると、右手と左手を両方動かしたりすることもできます。慣れるまでは、右スティックの押し出しとそれによる反動、この練習に尽きますね。